封神演義
古典を原作にした大作ファンタジー
古代中国は殷(いん)の時代、名君であった紂王(ちゅうおう)は妖怪仙人である妲己(だっき)を后に迎えてから悪政の限りをつくす暗君となってしまっていた。
これを知った仙人である元始天尊(げんしてんそん)は、人間界で悪さをする仙人たちの魂を封じる封神計画を立案する。
主人公である太公望(たいこうぼう)は、師である元始天尊の命によって封神計画を実行するために仙人界より人間界へと旅立つことになる。
封神計画を進める中で、主人公たちは意外な敵の存在に気づき始める。
この漫画は、古代中国を舞台に妖怪や仙人、そして人間が戦いを繰り広げる同名中国古典小説を原作にした漫画だ。
どちらかというとコメディ要素主体だが、元々が戦乱を描いた小説ということでシリアスなシーンも数多く登場する。
元々原作が壮大なファンタジー小説となっているので古代中国好きには特にお勧めできる。
基本的に少年漫画だが、絵柄が綺麗なので女性にもお勧めだ。
軽そうに見えて重いストーリー
この漫画は、原作である封神演義にかなり忠実だ。
一見するとよくあるコメディ系の少年漫画に見えるが、実際には悪しき仙人や戦乱によって悲しみを背負った人々が何人も登場する。
主人公である太公望も、元々は羌(きょう)族の長の息子だったが、子供の頃に家族を異民族狩りによって失っているという悲しい過去を背負っている。
そのためか普段はおちゃらけて見えるが、人間界の平和を望む気持ちは人一倍強く、できるだけ被害を出さずに戦うことを常に考えている。
また、中々本心を見せることは無いが、真剣な話の時には別人のようにきりっとした姿で真面目なことを言う。
いわゆる昼行灯タイプの主人公だ。
こういうギャップが涙腺を刺激する。
普段は味方からも怒られる主人公だが、それでも見放されないのはそういう部分が信頼されているからだろう。
人間の活躍
仙人と人間が戦うという設定なので、どうしても戦闘シーンでは仙人側が目立つ傾向にある。
だが、決して人間が活躍しないというわけでもない。
自分たちの国を守るのだという考えの下、多くの人間達が活躍する。
その中でも特に目立つのが姫昌(きしょう)だ。
作中でも特に過酷な運命にある人物だが、自分がなすべきことを成し遂げるという非常に素晴らしい人物だ。
彼の発言はその背景なども考えると非常に重みがある。
自分も年を取ったらこのような老人になれたらと思う。
人々が全身全霊で戦う姿はきっと胸を熱くするだろう。
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