烈火の炎

ヒロインのために戦う主人公

炎をあやつる不思議な力を持つ主人公花菱烈火(はなびしれっか)は、ある日治癒の力を持つ少女佐古下柳(さこしたやなぎ)と出会う。
同じ不思議な力を持つ者同士仲良くなった二人だったが、何者かに柳がさらわれてしまう。
さらわれた柳を助けるために烈火は様々な敵との戦いに巻き込まれていく。

オーソドックスな異能バトル、ラブコメ要素、バトル要素、感動要素のある漫画だ。

登場キャラクターは皆何か異能を持っていて、それを使って戦う。
ただバトル一辺倒ではなくて、日常描写もそこそこ描かれているのでバトルがそんなに好きじゃない人にもお勧めできる。

また、敵がこれでもかというぐらい卑劣だったり嫌らしかったりして、少年漫画では珍しいかもしれない。

そういった悪役の背景もきちんと描かれていて、主人公たちが打ち勝った時の感動をより一層高めているのも良い。

大切なものを失う辛さ

この漫画でお勧めしたいのは螺閃(らせん)のエピソードだ。
螺閃の持つ異能は全てを消してしまうというというもの。
しかし、螺閃の異能には大きな欠点があった。

それは消したものの価値があればあるほど、自分にとって価値のあるものが無くなるというもの。

螺閃は幼い頃に自分の母親を消してしまったことで、感情すらなくなってしまっている。
そんな螺閃は、柳を救うために戦う烈火たちを見て失われたはずの感情を取り戻そうとする。
その後の烈火の母親にかかっている不死の呪いを消そうとするシーンは、今までの流れを踏まえると感動もひとしおだ。

自分にとって大切なものとは何かを考えさせられるエピソードだ。

忍者らしくないようで忍者らしい漫画

この漫画は、主人公の烈火が火影という忍者の生まれという設定になっている。

だから厳密には忍者漫画になると思うのだが、あんまり忍者っぽい雰囲気はない。
忍者らしい忍者は敵では登場するし、過去を回想する時にも忍者は登場するのだが、基本は異能バトルだからかもしれない。
でも、忍者としての忠義や忍の掟のようなものはでてくる。

その掟によって主人公がヒロインに出会うことになるし、その掟によって主人公は戦うことになる。

こういうキャラクターを一人の人間として描くというか、物語の背景を描くやり方がとても上手い漫画だと思う。

だからバトル漫画はちょっと苦手だという人にもぜひ読んでみて欲しいと思う。
お色気シーンのような場面があったり、かなり下衆な敵が登場することもあってあまり子供向けではないかもしれないが、綺麗に完結しているのでぜひ一度は読んでみて欲しい漫画だ。

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