MIND ASSASSIN
相手の記憶を殺す特殊能力
相手の記憶を無くし、精神を破壊して廃人のようにしてしまう特殊能力を持つ主人公奥森かずいが、医師として様々な患者と関わっていく物語。
少年ジャンプに連載されていた漫画なのだが、少年漫画とは思えないような淡い画風で、まるで少女漫画のような雰囲気がある。
内容もこれまた少年漫画らしくなく、児童虐待や家庭内暴力など、かなり重い内容となっている。
それでも不思議と後味が悪くない独特な魅力のある漫画だ。
主人公は開業医として精神科医を営んでいるのだが、精神科という舞台であるからか、訪れる人は心に傷を持った人たちが訪れる。
そんな人たちに対して主人公が優しく対応する場面と、祖父から受け継いだ精神を破壊する超能力を使って相手を廃人にする冷徹さとのギャップがすごい。
おそらく男性よりも女性により人気が出る漫画だと思う。
内容は決して子供向けではないので、大人にお勧めしたい漫画だ。
お金や肩書きよりも大切なもの
私がお勧めしたいのは「幸福者」というエピソード。
思い悩んだ末に主人公に記憶を消して欲しいとある女性が依頼してくる。
やむなく依頼を受けた主人公だが、その後夫がそのことを知りかけつける。
しかし、すでに女性は記憶を失い植物状態になっていた。
夫は妻の記憶を取り戻すために必死に真面目に働くようになる。
そんな日々の中ついに妻が目を覚ますきっかけとなったのが本当に些細なきっかけだったのがとても印象的だった。
本当の幸せとは何かというありきたりなテーマかもしれないが、それを取り戻すために必要なものが夫の普段の癖というのがなんとも考えさせられる。
その人にとって幸せだった時の思い出が、お金や肩書きよりも大切なものになるという言葉は今でも印象に残っている。
悲しみの中から幸せを見つける
この漫画のストーリーは、基本的にどれも重くシリアスな内容になっている。
だから、読んでいて楽しくなるという漫画ではないかもしれない。
しかし、読んでいるとその独特な絵柄とあいまって、他の漫画にはない淡い繊細さのようなものを感じることができる。
とにかく雰囲気の良い漫画なのだ。
また、登場人物は皆それぞれかなり不幸だったりする。
しかし、そんな状況であっても傍目には不幸そうには見えない。
それは不幸の中から幸せを見つけて喜べるからだと思う。
当たり前の日常を当たり前に喜べる、そんな幸せに気づかせてくれる漫画だ。
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